営業の現場では、
一見すると正しい行動が
逆効果になる瞬間がある。
その代表例が、
「納得させよう」とした瞬間だ。
本人は誠実なつもり。
丁寧に説明し、
論点を整理し、
相手の不安を消そうとしている。
それでも、
この瞬間から
空気は静かに崩れ始める。
- 「納得させる」という言葉の裏側
- 顧客は「納得させられたい」と思っていない
- 納得させようとした瞬間に起きる心理反応
- 営業側が気づかない“信頼低下のサイン”
- なぜ営業は納得させたくなるのか
- 納得させようとするほど、説明が増える
- トップ営業は「納得を作らない」
- 納得を目的にした瞬間、会話は操作になる
- 「ちゃんと説明しなきゃ」は幻想
- トップ営業ほど“説明責任”を誤解していない
- 納得させようとする営業が陥る罠
- トップ営業は修正しない、深掘る
- 納得させない営業は沈黙を恐れない
- 納得は会話の外で生まれる
- 「納得させない=冷たい」ではない
- トップ営業は“決めさせない勇気”を持っている
- 納得させようとしないと、断られても壊れない
- 納得させようとする営業は、結果に依存する
- トップ営業が一番大事にしていること
- 納得させない営業ほど、信頼が積み上がる
- まとめ
「納得させる」という言葉の裏側
すでに主導権が営業側にある
「納得させる」という言葉には、
無意識の前提が含まれている。
・相手はまだ理解していない
・こちらが正解を持っている
・理解させる必要がある
この構図が生まれた瞬間、
営業と顧客の関係性は
対等ではなくなる。
顧客は「納得させられたい」と思っていない
欲しいのは正解ではなく整理
顧客が求めているのは、
・自分の状況の整理
・選択肢の把握
・判断軸の明確化
であって、
誰かに理解させられることではない。
納得させようとした瞬間に起きる心理反応
人は“導かれている”と感じると距離を取る
どれだけ優しい口調でも、
どれだけ論理的でも、
「こっちに持っていかれている」
と感じた瞬間、
人は一歩引く。
これは防御反応だ。
営業側が気づかない“信頼低下のサイン”
相づちが増える=納得ではない
・なるほどですね
・そうなんですね
・確かにそうですね
これらが増え始めた時、
実は危険信号のことが多い。
理解ではなく、
会話を早く終わらせたい合図
になっている場合がある。
なぜ営業は納得させたくなるのか
不安なのは顧客ではなく営業自身
・このまま終わったら決まらない
・説明不足と思われたくない
・ちゃんと価値を伝えたい
こうした不安が、
「納得させる」という行動を生む。
納得させようとするほど、説明が増える
情報量が増えるほど判断は鈍る
営業は良かれと思って、
・事例
・データ
・比較
・補足説明
を重ねる。
だが顧客側では、
判断コストだけが上がっていく。
トップ営業は「納得を作らない」
納得は“起きるもの”だと知っている
トップ営業は、
納得を与えようとしない。
整えるだけ。
並べるだけ。
問いを投げるだけ。
納得を目的にした瞬間、会話は操作になる
顧客は操作されると信頼を引き上げる
・誘導されている
・結論が決まっている
・流れが不自然
こう感じた時点で、
信頼は静かに下がる。
「ちゃんと説明しなきゃ」は幻想
説明=信頼ではない
信頼は、
・話を遮らない
・急がせない
・決めさせようとしない
こうした態度から生まれる。
トップ営業ほど“説明責任”を誤解していない
説明=納得させる、ではない
説明とは、
判断材料を出すこと。
判断を代行することではない。
納得させようとする営業が陥る罠
顧客の言葉を“修正”し始める
「それは少し違っていて」
「正確にはですね」
この瞬間、
顧客は“自分の理解が否定された”と感じる。
トップ営業は修正しない、深掘る
間違いも含めて“その人の現実”
事実かどうかより、
どう認識しているかを重視する。
納得させない営業は沈黙を恐れない
考える時間を奪わない
沈黙=失敗
と捉えているうちは、
納得させる営業から抜け出せない。
納得は会話の外で生まれる
商談中に起きないことも多い
・帰り道
・翌日
・一人で考えた時
この余白を奪わないのが
売れる営業。
「納得させない=冷たい」ではない
むしろ一番誠実
決断を急がせない。
方向を押し付けない。
判断を尊重する。
トップ営業は“決めさせない勇気”を持っている
断られる可能性を受け入れている
だからこそ、
納得させる必要がない。
納得させようとしないと、断られても壊れない
自分の価値と結果を切り離している
売れなかった=否定
ではないと理解している。
納得させようとする営業は、結果に依存する
だから強く出てしまう
・押す
・詰める
・説得する
これは技術ではなく、
心の状態の問題だ。
トップ営業が一番大事にしていること
顧客の意思決定を汚さないこと
後悔しない選択をしてもらう。
それだけ。
納得させない営業ほど、信頼が積み上がる
次につながる
・今回は見送ります
→ 数ヶ月後に再連絡
こうした流れが起きやすい。
まとめ
営業が
「納得させよう」とした瞬間、
信頼が失われるのは、
・主導権が営業側に移る
・顧客の判断領域を侵す
・操作されていると感じさせる
からだ。
トップ営業は、
・納得を作らない
・正解を押し付けない
・決断を奪わない
ただ、
考えられる構造を置いていくだけ。
それが、
一番強く、
一番長く、
信頼される営業の形だ。

コメント